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ラミネートべニア治療は、リスクが多い

症状の紹介

2019/09/10

写真は、全てセラミックです。

私が処置してから、6年以上経過しています。

6年以上経過しても歯肉の状態もよく経過良好です。

その中でも、(写真真ん中の)犬歯と(その左隣りの)側切歯の2本はラミネートべニアで修復されています。

実はこのラミネートべニアを長期で維持するのが結構難しいのです。

ラミネートべニア治療とは、

歯の表面をほんの僅か0.3~0.5mm削って薄いセラミックを

削った歯の表面に張り付ける治療です。

審美のための歯科治療です。

ラミネートべニアの利点は、「歯を表面しか削らなくてよい。削る量が少なくて済む」「歯の表面の色や形を変えることができる」などですが、実際に処置してみると、非常に難しいのが現実です。

欠点は、たくさんあります。

適応部位は、上下の前歯に限定されます。(臼歯べニアがは割れる可能性が高い)

また、歯を削る量は、表面の硬いエナメル質の範囲内なので、理論上冷たいものがしみたりしないのですが、歯の歯肉近くのエナメル質の厚みは非常に薄く、エナメル質より中の象牙質まで削ってしまうことが多いのです。

象牙質まで削るとセラミックと歯を接着剤(セメント)でしっかりと接着させないとしみます。

歯の色の変色のためにラミネートべニアを希望される場合などは、表面を象牙質までかなり削らないとセラミックで色を改善できないので、上記の理由でしみやすくなります。

また、削った後の仮歯も大変です。表面だけの仮歯なので外れやすいのです。

女性がする付け爪がとれやすいのと同じです。

一番難しいのが、歯とセラミックをくっ付ける接着操作なのです。

歯の表面だけのセラミックなので、少しでもズレたらアウトです。セラミックが薄いので力加減を間違うと割れます。

特殊な形に歯削っているので、歯とセラミックの適合が悪ければ、虫歯になりやすくなります。

セメントの取り残しがあれば、虫歯になったり歯肉が腫れたりします。

咬み合わせを考えて歯を削らないと簡単にセラミックが割れたり、外れたりします。

一見、ラミネートべニア治療は、審美的な良い治療のように思うのですが、実際は、上記のデメリットを抱えています。

なので、経験豊富で非常に高いスキルの持った歯科医師が処置しないと、ラミネートべニア治療は長期的にリスクの高い治療になってしまいます。

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