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上顎前歯のオールセラミック治療の流れと実際
症状の紹介
2020/02/29
オールセラミック治療の流れと審美治療の実際
審美性の高いオールセラミックスを患者様に提供するには、それなりの治療回数と時間が掛かります。
それでは、実際にどのような手順で治療が進んでいくのかを説明致します。
①一番上の最初の写真が、初診時で保険治療の被せ物が劣化して金属が露出しています。上顎前歯の審美障害が主訴です。
②まずは、古い被せ物を除去します。被せ物の金属イオンが染み出て歯が黒く変色しています。
③被せ物を外した歯を綺麗に削り、まずは、仮歯に変えます。その後、歯の土台をファイバーポストコアで築造します。その歯を綺麗に削り治し仮歯の調整をします。仮歯の周囲歯肉に炎症がなくなればシリコンゴムで綺麗に型取りが出来るように糸(圧排糸)を歯肉周囲に入れます。
写真の状態までもってくるまでに時間と回数が掛かります。
④シリコンゴムで型取り(印象)をしたところです。この時に歯肉に入れた糸は外してから型取りをしますが、その外した隙間にシリコンゴム印象剤が
入り、写真のように綺麗なラインが鮮明にでていないと適合良好な精密なオールセラミックは出来ません。
歯肉からの出血があると鮮明なラインがでないために、仮歯の調整に時間を掛けて炎症のない歯肉を作るのはこのためです。
印象作業は、術者側が一番緊張するところで、いままでの苦労はこの作業の成功のために時間を掛けたといっても過言ではありません。
⑤時間を掛け丁寧な治療した結果、審美性の高いセラミックが入りました。セラミックの周りの歯肉も健康で炎症もありません。
今回は、比較的簡単なオールセラミック治療の流れを紹介しました。
このような作業が患者様のお口の中で行われるのです。
オールセラミック治療は、セラミックその物の審美性だけでなくその周囲の歯肉の健康や噛み合わせなどの機能面も考慮した治療でないと後々に問題が起こる可能性があるのです。そのリスクを可能な限り軽減させるためにこのような手間の掛かる治療が行われるのです。
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