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MTAセメントで歯を保存できる
症状の紹介
2020/03/21
根管治療や、虫歯で神経が出てしまった場合にMTAセメントを使うことによって歯を保存できたり歯の神経を保存できたりするケースが増えています。
MTAセメントとは、ポルトランドセメント(一般的なコンクリートで使われるセメントと同じ成分)にレントゲン造影剤の酸化ビスマスと石膏が入っています。
生体とのなじみ(親和性)や水とのなじみもよく封鎖性も高いので非常に臨床で結果を出すセメントなのです。
よく使うケースは、歯の神経(歯髄)が出てしまった箇所をMTAセメントで覆ったり、歯の壁に穴があいてしまった箇所を埋めたり、歯の根の先が破壊された箇所を埋めたり、外科的に歯の根の先を切って除去する手術(歯根端切除術)で残した根の先をMTAセメントで埋めたりします。
ただ問題は、MTAセメントと水のなじみがよいので術者が練って使う操作性が難しくテクニックが必要です。
それと、MTAセメントの価格が非常に高いので、患者様に使用する場合には自由診療(自費治療)扱いとなります。
下の写真は、①物を噛むと痛いということで、顕微鏡で観察すると歯の底の壁(髄床底)に穴が開いています。
②穴が開いた部分に特殊な処置をし、MTAセメント(白い部分)で封鎖しました。症状は消退し、物を噛めるようになりました。結果的に歯を保存することが出来ました。
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